日本共産党
横須賀市議会議員

大村洋子

おおむら ようこ
一人ひとりが花開く“横須賀”へ
大村洋子
洋子の目

生活保護行政 収入認定による63条返還金について①

2020年12月29日

 

私は昨年、2019年度と一昨年2018年度の2年間、議会において教育福祉常任委員会に属した。特に9月議会の決算の中で、生活保護法63条における返還金の額が億単位で多いことに着目する中で、本市の生活保護行政における収入認定やその後の返還金の返納方法について議論を深めてきた。

つい最近も相談活動の中で収入認定によって返還金が発生するケースに対応することがあり、改めて63条返還金と他法との関係を考えてみたいと思った。

私が今まで支援してきたケースで、返還金が発生するものを大別すると①世帯内のこどものアルバイト収入の未申告②高齢者世帯の年金収入の未申告この2つが圧倒的に多い。返還金を巡っては、世間が言うところの「不正受給」という言葉がまとわりついてくる。「不正受給」と言っても、申告することを忘れていたり、知らなかったりするケースもある。①については親がこどものアルバイト料を管理していない場合もあり、こどもが親にそれを教えない場合もある。そして、そもそも一生懸命バイトしたのになぜ、役所に渡さなければならないのかというのが偽らざるこどもの心情ではないかと思う。(大学進学等については別途認められることになった)②については高齢の生活保護利用者が冷蔵庫や洗濯機などの耐久消費財を長年買い控えしていて、そこへ年金の臨時収入に喜び、使ってしまうというケースがある。「自分の年金が入ったのだから、自分が使っても良いと思っていた」と言う方がなんと多いことか。

①にしても②にしても法63条によって返還することとなる。一括が無理な場合が多いので、そこは分納となりただでさえ厳しい生活保護費のやりくりの中から毎月可能額を返還することになる。私はその算段を何度か介添えしてきた。

それにしてもどうしてこういうことが起こるのか。

「もう、全部使っちゃったよ」なんて言われると「あちゃー、使う前に相談してくれよぉ」と思う。

生活保護制度は非常に煩雑で、他法他施策との連動があり、それを担当標準数80世帯にくまなくケースワーカーが伝えて、理解してもらうというのは本当に大変なことだと思う。ケースワーカーの経験、力量、人権意識、仕事への熱意、向上心、福祉の心が試される。福祉事務所の一言で言えば、体質が問われる。

生活保護行政が本来の血の通ったものになるようにと思い、そのために私も尽力していく決意だ。批判もする。同時に良くするために私自身も尽力する。

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①②の他に過支給による理由で返還金が発生する場合がある。これについては福祉事務所側の過誤であるから、返還する必要はないのではないかと昨年の12月議会で市長に一般質問した。その際の市長答弁は以下のようだった。

「次に、過支給の返還についてです。生活保護費を支給するためには、まずは保護費の支給決定がなされますが、この決定が市の過誤により間違っていたとしたならば、過誤が判明した段階で、その支給決定を正しいものに変更しなければなりません。支給決定が変更されると、既に支払われた保護費はその支給の根拠を失うことになりますので、民法の不当利得の考え方にのっとり、過支給分を返還していただく必要があります。これは御理解いただければと思います。返還金の決定を行う際は、機械的に事務処理を行うのではなく、当該世帯の状況を確認し、自立を阻害することのないよう、配慮しているところであります。」

 

私はこの質問を作った時、意図的ではないにせよ、過支給をして、それを返還せよというのは、生活保護利用者に対してこれ以上の失礼もないだろうという思いがあった。だから、まず、そのこと自体を知ってほしいという思いと、返さなくても良いと市長にも言ってほしかったし、なぜ、こういうことが起きるのかという背景には職員が忙しい、もっと言えば足りないという現実があるのではないかということを言いたかった。それと、「不正受給」ばかりが世間で取り沙汰されていることへのいらだちと。

決算議会の歳入の生活保護法63条等を根拠とした返還金が毎年億単位となる内訳について、その中身を考えてきた。世帯ごとの丁寧な対応、カスタマイズされたケースワークこれがもっと行き届いていけばこの返還金が減額されていくのではないかと思う。しかし、言うは易し行うは難しである。

しかし、やっぱり、福祉事務所は世帯ごとの事情によりそってほしいと思う。

カーリングの氷上を掃いて進みやすくする、あるいはむやみに進まぬようにする、そういう役をやってほしいと思う。

返還金について①②のケース、そして福祉事務所の過誤による過支給をみてきた。

そして、全く違う文脈で4つ目のケースが出てきた。それが今回の相談活動の内容である。

次回へ。

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