日本共産党
横須賀市議会議員

大村洋子

おおむら ようこ
一人ひとりが花開く“横須賀”へ
大村洋子
議会

12月定例議会 一般質問

2019年11月30日

今回の一般質問は以下の4項目。ポイントも合わせて記載。

①生活保護行政

 ❶ケースワーカーの人員配置の拡充❷市の過誤による過支給問題❸自動車の保有

②「平和モニュメント」の撤去・新設

 ❶決定の仕方が拙速 ご遺族、被ばく者、議会を軽視❷新設のモニュメントへの核兵器廃絶のコンセプトの継承はあるのか

③国民健康保険の資格証明発行問題

 ❶隣接の横浜市が短期証、資格証をなくしたことを受けて横須賀市の姿勢

④自衛官募集への市の名簿提出問題

 ❶個人情報保護条例、日本国憲法との関連での特異性、違法性の検証❷法定受託事務の有無

 

今回の一般質問は過去最多の16人が行いました。

地方議会はほとんどの議会が「基本条例」をつくり、その中で政策立案を謳っています。つまり、地方議会は二元代表制という執行部と対置関係にありながら、同時によりよいまちづくりを共に目指すという姿勢を鮮明にしつつあります。

今や議会は監視機能より政策立案の機能にウエイトが移ったかのようです。批判ばかりじゃダメなんだということですが、私の質問は自分でも従前どおりの監視機能の傾向が強いなと思います。今回も若干の提言を孕みつつも市長の姿勢をチェックするというスタイルでした。

自己防衛する気はさらさらないのですが、横須賀市議会はこのところ政策提言に傾きすぎではないかとも思います。

    * * * * *

今回の一般質問においていろいろと研究課題も浮かび上がりました。生活保護行政については過支給・返還、未支給の問題をテーマにして、それは煎じ詰めれば利用者の権利侵害にあたるのだということを主張しました。世の中にはびこるスティグマ、私自身も未だ払拭しきれていないであろうスティグマとのたたかい、憲法第25条をどこまでも、こまでも信頼しきる。その問題だと思いながら質問を作り、展開しました。

新設モニュメントについては抽象的な「平和」の発信ということで済ませようとしている市長のニュアンスに不安を覚えました。核兵器廃絶平和都市宣言の到達点を下げることがあってはならないと思います。

資格証発行に拘泥する市の姿勢について、もっとエビデンスが必要だと思っています。本当に資格証をなくせば収納率が下がるのか、この点についてもっと調査分析が必要だと思っています。

自衛官募集への市の名簿提出問題は切り口が多すぎて、とうてい今回で終わるはずもありません。市長は法定受託事務だと言いました。そして、かかる費用を国に請求するとの意味の答弁でした。そして、かりに、「私の情報を提供しないで」と主張する人が現れたらどうするかとの質問に対して、その主張を受け入れることはしないと言いました。これは非常に重大です。個人情報保護条例違反になるのではないかと思います。

とまれ、一般質問は終わりましたが、課題は山積といった感です。

以下に一般質問の原稿を掲載します。

横須賀学習協信州の旅 (249)

 

日本共産党の大村洋子です。

 発言通告のとおり4つの項目で市長に質問いたします。

1点目、生活保護行政についてです。直近のデータで本市の生活保護世帯数は4,052世帯、5155人となっています。同じ時点で広報よこすか掲載の全世帯数は16万7,270世帯ですからおよそ41世帯に1世帯が生活保護を利用しているということになります。私は先の決算議会において、生活保護行政を行っている生活福祉課の職員数が予算時には66人だったものが決算時には60人と6人も減ったことの言及をきっかけとして、ケースワーカーの担当世帯数を調査しました。現在、ケースワークしている職員は45人で、最も多い担当数の職員は117世帯。最も少ない担当世帯数の職員は65世帯でした。ケースワーカーの数は1999年の地方分権一括法以降、「法定数」から「標準数」となり拘束力のない単なる目安というあいまいな数となっています。本市の生活保護世帯数4052世帯を45人のケースワーカーで単純に割り返した場合平均は約90世帯となります。これは標準数80からいっても10世帯も超えています。通院や介護の必要な高齢者が多く、そのほか、障がい者、母子家庭などさまざまな事情を抱える90世帯をたった1人のケースワーカーが担当しているという本市の現状について、市長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。私は現状の人員体制では利用世帯も、ケースワーカーも両方立ち行かなくなると思います。少なくとも標準数と呼ばれる平均で80世帯以下となるように人員配置するべきと思いますが、合わせて市長の御所見をお聞かせください。

さて、私は昨年、今年と2回の教育福祉常任委員会所属で、決算議会を審査し、生活保護行政の返還金について着目してきました。収入の発生よって、生活保護世帯が福祉事務所に返還するお金が生じることがあります。その返還金の中に、一緒くたに本市の過誤によって過支給されたケースも含まれています。直近の過誤により過支給されたケースは41件93万8,171円でした。過誤による過支給は返還の対象から除外するべきではないでしょうか。ご承知のとおり最低生活ギリギリラインで暮らしている生活保護利用者に一度支給しておきながら、間違っていました、返してくださいというのは生存権の侵害と言われても仕方のないことで、人道的に見ても問題です。この点について市長はいかがお考えでしょうか。伺います。

私は暮らしの困りごとの相談をよく受けますが、「生活保護になると車を手放さなければならないので、躊躇する」というご意見を今まで何度も聴いてきました。そして、「車は資産だから、お金に換えてください」と言われしぶしぶ手放すというケースを何度も見てきました。世間的には「生活保護なのに車を持つなんて贅沢だ」という御意見があることも承知しています。でも、本当にそうでしょうか。本市もすべての地域がまんべんなく充実した交通網とは言い難く、本音を言えば通勤、通院のために車を所有したいという生活保護世帯は一程数いるのではないかと思います。私は今年の夏、新潟県立大学で行われた「第11回生活保護問題議員研修会」に参加し、法政大学藤原千沙教授の「子育て世帯と生活保護―地方における子育てと自動車」と題する講義をうかがって、非常に感銘を受けました。生活保護と車というと前述したように通勤、通院のために必要ということが考えられますが、こどものいる家庭にとっても必要だということです。自動車の保有はこどもの急病や保育園などへの送迎に役立つだけでなく、買い物やレジャー使用で親子の活動範囲を広げ、ひいてはこどもの社会体験の機会にも大いにつながるということです。日本も1994年に批准、発効した「子どもの権利条約」の第6条には生きる権利、育つ権利が、第27条には「生活水準の確保が」がそれぞれ謳われています。ですから、私はこどものいる家庭にとって自動車保有は送迎という観点だけでなく、こどもの発達保障にも大きく寄与するという点で、極めて重要ではないかと考えます。生活保護世帯の自動車保有について、また、とりわけこどものいる生活保護世帯の自動車保有について市長はどのようなお考えでしょうか、伺います。

2点目は「平和モニュメント」の撤去・新設についてです。9月定例議会で、この議案が突然提案され結果、可決されました。今後コンペで選ばれた事業者によって新しい「平和モニュメント」が設置される運びとなっています。9月の本会議、反対討論で井坂なおし議員が発言したとおり、この問題については未だに疑問点がいくつかありますので、それを市長に伺いながら、新たなモニュメントへの提案も合わせて行いたいと思います。

時系列で振り返ります。

 市長と担当者は作者である最上壽之氏のご遺族に5月23日にお会いしています。ご遺族はそこで「修繕できないか再検討してほしい。専門家から広く意見を聞いてほしい」と要望されています。その後、3事業者によるモニュメントの調査でかなり老朽化が進んでいること、修繕は困難であることがわかったといいます。もう一つの要望である専門家の意見聴取は検討会というかたちで8月28日に行われました。その中で専門家からは「パブリックアートは公共の共通財産。本来の所有者である市民の意見を聞く必要がある。」「設置するのに市民から募金を集めているので、市民の意見を聞くのが妥当である。」と複数から市民の意見を聴くことが必要というご意見がありました。また、「平和モニュメント」建設時には335万円の市民からの募金があり、被ばく者の方々からも多額の御寄附がありました。当時募金された被ばく者のみなさんへの「平和モニュメント」の撤去・新設のお知らせは9月下旬に国際交流課長が電話で説明し、市長がお手紙を差し上げているとのことです。このように時系列で事実を追っていくと、はじめから「平和モニュメント」の撤去・新設ありきで進められてきたことが明白になります。

9月定例議会の都市整備常任委員会のねぎしかずこ議員の質問に対して担当課は「平和モニュメント」の撤去・新設は今年の4月に決定したと答弁しました。年度当初にすでに結論が決まっていたのです。ずいぶん拙速に決めたとの感が否めませんが、ならばなぜ6月定例議会に一般報告がされなかったのでしょうか。ご説明を求めます。

「平和モニュメント」の所有権は横須賀市、著作権はご遺族にあるわけですが、このまま撤去、新設を進めて問題は生じないのでしょうか。伺います。

このままのスケジュール感で行くと専門家が提案されている市民から意見を聴く機会はないと思います。議会に諮ったのだからそれでよしというお考えでしょうか、伺います。

 また、「平和モニュメント」に刻まれた核兵器廃絶の趣旨、さらには建設時に多額の御寄附をされた被ばく者の方々に本来であれば真っ先にご報告をするべきだったのではないでしょうか。市長の行動は礼を欠いていると言われても仕方がないと感じますが、いかがでしょうか。

30年余の管理体制にも問題があったと言わざるを得ません。「平和モニュメント」建設時、竣工直後の担当は渉外部国際交流課だったものが、その後公園の担当課へ管理が移ったと聞いています。芸術作品として教育委員会がどうかかわるか、核兵器廃絶というコンセプトを渉外部がどう市に根付かせ継承していくか、建築物・構造物としての点検・管理を環境政策部がどう記録保管し対処するかその連携ができて行かなかったと思われます。この点について市長はどのような御所見でしょうか、また今後の市政運営に生かすべき教訓をお聞かせください。

私は昨年の9月定例議会や3月予算議会の最終日の請願の賛成討論でも「平和モニュメント」を引用して核兵器廃絶平和都市宣言をした本市のスタンスに触れました。「平和モニュメント」の解体・新設を行おうとする、今、「平和モニュメント」の生い立ちを忘れてはならないと思います。それは何のための「平和モニュメント」かということです。30年余前の市議会における核兵器廃絶の決議が土台にあり「平和モニュメント」がそれを体現しました。過日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が来日され世界平和、核兵器廃絶のメッセージを出されました。横須賀市も平和の発信基地として核兵器廃絶平和都市宣言を改めて内外に広げるべく、新たな「平和モニュメント」にもこの思いをしっかりと継承させていく必要があります。そこで、市長にもヒバクシャ国際署名にサインしていただき、核兵器禁止条約を前へと進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、市長の御決断をお願いいたします。この項目の最後にルートミュージアム構想の中の「平和モニュメント」の位置づけについて、市長のお考えをお聞かせください。

3点目、国民健康保険の資格証明発行についてです。国民の4人に1人が加入している国民健康保険は滞納世帯が全加入世帯の15%に近い269万世帯であることが2018年度の厚生労働省の調査で判明しました。そのうちの3世帯に1世帯は正規の被保険者証ではない状態、つまり短期証か資格証が発行されている状況です。短期証、資格証の発行については自治体によって考え方がバラバラであり、首長の姿勢をよく反映していると思います。このような中で、本市に隣接する横浜市では短期証の発行が8月から事実上ゼロとなりました。横浜市は2016年からすでに資格証明書の発行もやめていますので、これで、国保加入者のすべてが正規の保険証を持っているということになります。一方で、滞納者に対する差し押さえに注力しているようで、行き過ぎた差し押さえによる弊害が心配されるところです。加えて横浜市と本市では財政や人口の規模、職員体制にも違いがあるでしょうから一概に比較して論じることは合理的でないことは承知しています。しかし、私は以前からも申しあげているとおり、短期証や資格証の発行は止めるべき、とりわけ資格証の発行はただちに止めるべきだと考えています。それはいのちに直結する問題だからです。窓口負担10割では医療にかかることを躊躇し中には諦める人もいます。全日本民医連の2018年の「経済的事由による手遅れ死亡事例調査」報告によれば無保険状態、資格証、短期証の方がわかっているだけでも38人亡くなっています。国民皆保険制度とは今や名ばかりです。いのちと健康を守る保険証の制度が杓子定規に取り扱われていることで、逆にいのちと健康を奪っているのです。ですから、滞納を理由に、徴収率を理由に資格証や短期証を発行するのは止めていただきたいと思います。そのためには発行しなくても済むような相談体制充実のために職員体制を拡充することが是非とも必要です。合わせて市長のお考えをお聞かせください。誰もひとりにさせないまちとおっしゃるならば、ぜひ、国保の資格証発行ゼロのために具体的に着手していただきたいと思います。

最後に自衛官募集への名簿提出の問題を本市の個人情報保護条例と日本国憲法の観点で伺います。6月定例議会のねぎしかずこ議員への市長答弁を私なりに整理してみました。

①自衛官募集は法定受託事務である。

②自衛官募集事務に関する名簿提出は法令に根拠があり、違法ではない。

③名簿提出については自衛隊法を根拠にした政府見解がある。

④住民基本台帳法には情報提供の手法について規定がないが、ないから出来ないということではない、つまりできると解釈した。

⑤自衛隊は名簿提供の依頼文において適正管理を明確にしているので取り扱いに問題はないと考える。

⑥自衛隊への資料提供は個人の権利、利益を侵害するものとは考えてはいない。なぜならば、法令等に基づいた適正な外部提供だからである。

⑦自衛隊に提出した名簿がどのように活用されているかの状況確認はしていない。法令に基づき適正に管理するとしているので、適正に使用、管理しているものと考える。

⑧名簿提供事実の公表の必要はない。なぜならば、市は個人情報保護条例に基づいて適法に提供し、自衛隊も法令に基づく事務執行をするため適正に管理し利用していると考える。

市長のお考えをシンプルにまとめるとこういうことだと思います。名簿提供は私の解釈と判断で行った。自衛隊は法令に基づき適正に管理すると言っている。私はそれを信じよう。

このようなことだと思います。先に挙げた5~8はすべて自衛隊の主張を理由に名簿提供を正当化していますが、これは何の根拠にもなりません。市長はご自分がなぜそのように解釈し判断したかを市民、とりわけ対象の若者たちへ説明責任を果たす必要があります。日本国憲法の中には明確なプライバシー権という形での条文はありませんが、第11条の基本的人権の尊重や第13条の個人の尊重があり、その考えが土台となって、「自己情報のコントロール権」と呼ばれる考え方があります。氏名や生年月日等自己の情報が予期せぬ形で、収集・管理・利用・提供されているとしたら、こんなに気持ちの悪いものはありません。この問題を取り組んでいる「個人情報を考える会」のみなさんが行った駅頭シール投票の結果をご紹介します。6月27日JR衣笠駅、10月17日京急北久里浜駅、11月21日京急追浜駅で計3回行われました。3駅とも傾向はほぼ同じなので、すべてのカウントを合算して申しあげます。「横須賀市は自衛隊募集に本人の承諾なく名簿提出をしています。」このことについて「知っていた」が19人、「知らなかった」が140人、どう思うかという問いに、「嫌だ」が119人「何も思わない」が21人でした。市長はこの結果についてどのようなご所見をもたれるでしょうか。お聞かせください。

繰り返しになりますが、6月定例議会で市長は名簿提供の相手である自衛隊においては法令に基づく適正な管理がされると繰り返し答弁されていましたが、それは市民の権利である個人の尊重や「自己情報のコントロール権」の遵守を担保する根拠にはならないと私は考えます。首長は住民のいのちや財産を守ることと同時に個人情報保護にも厳格さと慎重さを持つべきと思いますが、市長はいかがお考えでしょうか、伺います。

また、本市の個人情報保護条例の第10条には外部提供を受ける者にたいして利用目的、利用方法の制限、漏えい防止等、取り扱いのための措置を講ずることを求めるものとする。とありますが、これらは求めたのでしょうか。求めていないとすれば、どのような判断で求めなかったのでしょうか。合わせて市長のお考えを伺います。一般的に自衛官募集は自治体の法定受託事務と言われていますが、自衛官募集のための名簿提出は法定受託事務の範疇に入るのでしょうか。市長の御認識をお聞かせください。また、自衛隊への名簿提出のために生じた費用の扱いはどうなっているのでしょうか。お示しください。

 シール投票の結果でも明らかなように、少なくない市民が自衛隊への名簿提出を良く思っていません。この際、名簿提出は中止してはいかがでしょうか。市長のお考えを伺います。これで、私の1問目を終わります。

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