一人ひとりが花開く“よこすか”へ
日本共産党横須賀市議会議員

大村洋子

おおむら ようこ

一般質問(ほぼ議事録)

第4定例会・一般質問①完全給食と財源について②アスベスト対策について③無料低額診療事業について④障がい者の就労継続支援A型の交通費支給について⑤就学援助費の支給時期について

2016年11月30日
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「①完全給食と財源について」は市長が財源に再編交付金を充てると発言したことに対して、それって、不確定だし不透明だし不安定だし、イメージも良くないから、止めるべきでは?という思いで質問しました。答弁では「イメージが悪くなったという意見は聞いていない」しかし「恒久的な財源とも言えない」とのことでした。

再編交付金はイージスBMD艦の分が7年間で29億円。横須賀は基地のまちだから国からくる交付金の類は種々ありますが、再編交付金に関して言えば、露骨な米軍の世界戦略との関係に依拠するものなので、つまり日本の防衛ではなく、アメリカの横暴勝手な出撃拠点という意味からして、こんな再編交付金に頼って「全員喫食の完全給食」の財源に充てるということが、感情的にも解せない。「選択肢の一つ」と市長はおっしゃるが、財源としても脆弱であるし止めるべきだと言いたい。

「②アスベスト対策について」。質疑を通して、横須賀のアスベスト対策の遅れが露呈したと思います。何を市民に情報発信するか「ルール化」がこれからだというし、「アスベストアナライザー」については0.1%の含有を判定できないから、意味がないというような答弁が返ってきました。遅れた横須賀市にこんな言い方をされるとは、2台所有している川崎市の担当者も驚きだと思います。来年度には建造して50年前後となる久里浜火力発電所の3号機から8号機の解体撤去作業が始まります。今後株式会社JERAから作業の計画書が提出されるとのことですが、レベル1、レベル2の飛散性のあるアスベストが多量に横須賀市域に搬出される可能性もあります。答弁の中で、市長はアスベスト対策をしっかり取り組むことを明言しましたが、今後も厳しく注視する必要があります。

「③無料低額診療事業について」市として周知もしていかないとの答弁には到底納得できません。「医療機関が手を挙げておこなっていること」という言い方の中には、「市は直接関知したくありません」というニュアンスを受け取りました。しかし、福祉部指導監査課に当該医療施設は報告を義務付けられています。この事業と市との関係性についてさらに掘り下げて研究していく必要があると思いました。横須賀市の高齢者施策全域における位置づけ、他法他施策との関係、無料低額診療事業の歴史について、さらに勉強し整理したいと思います。

「④障がい者の就労継続支援A型の交通費支給について」は障害者差別解消法の合理的配慮の観点から迫りましたが、市長、福祉部長の答弁は「合理的配慮の義務の違反にはあたらない」しかたがって、「1ヶ月ごとの交通費の支給は行わない」とのことでした。事務作業が煩雑になるからというのが主な理由ですが、これが許されるでしょうか。個別具体に相談に来てくださいといいますが、個別案件で済まされる問題でしょうか。当事者にとっては生活に直結する問題です。「合理的配慮」の考え方も、すみ分けや線引きが難しい問題だと思います。横須賀の到達点がまだまだ低いことを実感しました。

「⑤就学援助費の支給時期について」は4月の新入学学用品費を10月に口座振り込みしていたという問題です。教育長は今後、改善していくために検討していくと明言しました。ランドセルや制服を購入するための就学援助費を10月に渡して何の意味があるのか。皮肉を言うのは我慢して、というかそんな時間もなかったもので、全国の事例や文部科学省も速やかな支給を通知していることを紹介しました。しかし、行政と言うのは、対象者の使い勝手を考慮せずにとにかく手続きだけを事務的機械的に行うのだなと呆れる思いです。

以下に一般質問原稿をそのまま載せます。

今回も文章を仕上げるにあたって、執行部から助言をいただきましたし、何より議会事務局の担当者のお力添えがあったればこそ、一般質問を行うことが出来ました。感謝しています。

日本共産党の大村洋子です。発言通告に従って市長、教育長にお尋ねいたします。

一点目は完全給食と財源についてです。市長はこの間、中学校における「全員喫食の完全給食」の財源について再編交付金を充てる旨発言されています。なぜ、再編交付金を完全給食の財源に充てようと思われたのでしょうか、理由をお聞かせください。ご承知のとおり再編交付金は2007年に施行された「駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法」に基づく制度であり、米軍再編で基地負担が増える自治体に対し、期間限定で防衛予算から支給されるものです。いくら財源が我が国の防衛予算であるとしても、米国との安全保障条約のパートナーシップがドナルド・トランプ次期大統領の登場によって、不透明な状況となっている今般、従前どおりに再編交付金を目当てにして良いのでしょうか。安保条約の良し悪しについてはさておき、このような先の見えない再編交付金を当て込んで大切な完全給食の財源に充てるというのは、市民から見て真剣さを欠くと思われ、イージスBMD艦の迷惑料で給食施設をつくるとなるとイメージも良くないと思いますが、この点について市長のご認識を伺います。私たちはこのような相手任せの財源ではなく、今目の前に確実にある財政調整基金の工夫ある活用を一番に考えることを提案します。市長のお考えをお聞かせください。

さて、三重県鈴鹿市では野菜の価格高騰を理由に給食を中止するというショッキングな報道がありました。この件はその後、鈴鹿市長の采配によって、中止は撤回となりましたが、私は教訓的な出来事だったと感じました。野菜の価格高騰の折、本市でも小学校の給食を持続するために工夫を凝らしているのではないかと推察しますが、どのような努力をされているのでしょうか。教育長にお尋ねします。

あらゆる手を尽くしても、食材調達のために財源が足りない状況となり、もし、教育委員会から一般財源の繰出しの要請があった場合、市長はどのような対応をされるでしょうか。お聞かせください。

次にアスベスト対策についてです。

アスベストは耐熱性、絶縁性、保湿性に優れ古くから「奇跡の鉱物」として重宝されてきました。しかし高濃度のアスベストを長期間吸い込むような作業に従事した労働者に肺癌や中皮腫の健康被害が起こり社会問題となりました。アスベストは曝露から発症までの潜伏期間が長く「静かな時限爆弾」とも言われています。現在、アスベストを0.1%以上含む製品の製造、使用は禁止となっています。したがって、今後気を付けなければならないのは建物の解体です。すでに本市でも、長坂の不燃ごみ減容固化施設、公郷の旧資源循環第2事務所においてアスベストを含む解体工事が行われており、法に基づき進めたと伺っておりますが、昨年度その他に、本市の公共施設においてアスベストを含む解体工事がありましたでしょうか。あった場合はその状況をあわせてお聞かせください。また、公共施設に限らず、今後は民間の建物の解体工事へも注視が必要となります。来年度は久里浜火力発電所の既設設備撤去においてアスベスト対策が必要となります。それは第一義には東京電力や株式会社JERAの責任ではありますが、本市市域における大規模なアスベスト含有施設の解体工事となりますので、住民や作業従事者の健康を守るためにしっかり管理指導をしていただきたいと思います。市長の所見を求めます。

環境省の試算では解体工事の際に排出されるアスベストのピークは2020年から2040年頃と言われその排出量は年間で100万トンとも言われています。また、災害時の建物倒壊との関係においても、アスベスト対策は非常に重要です。1995年に発生した阪神・淡路大震災でも2011年の東日本大震災でもアスベスト被害は確認されています。アスベスト対策は大気汚染防止の観点からは環境政策部、建物解体工事の観点からは都市部、健康被害対策の観点からは健康部、災害時の対応の観点からは市民安全部と複数の部局にまたがり、それぞれが独自に対応しているのが現状ではないでしょうか。アスベスト対策の中心的所管部局はどこになるのでしょうか。お示しください。また、来たるアスベスト排出ピークにしっかり対応するためにこの際あらゆるアスベストに関する情報をしっかり共有する体制構築の必要性があると思いますが、市長のお考えをお聞かせください。また、先に述べましたように、アスベスト問題は市民から見れば非常に分かりづらく、複数の担当にまたがっているため、どこへ相談してよいのか迷うと思われます。アスベスト対策を総合的に扱った分かり易いリーフレットを作成し周知を広げる必要があると思いますが、いかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。アスベストに関する知識、周知の観点から関連でお尋ねしますが、本市の児童生徒はどの場面でアスベストについて学ぶことが出来るのでしょうか、教育長にお尋ねいたします。

全国的にもアスベスト対策が進んでいる神奈川県川崎市では市が1日1件のペースで現場立ち入り検査をしているといいます。これは解体業者がお願いしたことを守ってくれず、市民からも不安の声があったことから、進めてきたといいます。解体作業を限られた工期や経費で行う業者にとって、事前の調査はできれば省略したいというのが本音ではないでしょうか。しかし、このようなことが繰り返されれば、作業者や周辺住民への健康被害の不安が残ります。本市の解体業者への対応は現在どのようになされているのでしょうか。お聞かせください。また、川崎市は携帯型石綿分析装置アスベストアナライザーを2台所有しています。これは解体現場において迅速に石綿の含有の有無を判断できる優れものです。本市も導入を考えてはいかがでしょうか。市長の見解を伺います。

次に無料低額診療事業について伺います。市民のみなさんからの相談で、最近顕著なのは「お金がなくて病院に行けない」というものです。ワーキングプア(働く貧困層)と言われる年収200万円以下の方々は、国税庁の「民間給与実態統計調査」によれば3年連続で1100万人を超えています。すでに就労年齢ではない高齢の方々は主に年金収入で暮らしを立てていると思いますが、基礎年金の満額は6万5千円で、単身高齢者の基礎的消費支出7万2千円を大きく下回り、これだけでは生活保護水準以下です。相談活動の中で私は、世帯全体の収入が生活保護水準以下の場合、即、生活保護制度を利用するようお知らせします。しかし、問題は保護水準より若干収入のある方々や保護水準以下でも何とか自力で頑張るという方の場合です。特に高齢の方々の中には、家賃、光熱水費、食費など暮らしの買い物をすることを優先すると、とても病院へはいけないという方が多くいます。「老後破産」「下流老人」という言葉に表れているように、年金収入の少ないカツカツの生活をしている高齢者の多くは病院は我慢するというのが当たり前になっています。何とか、この方々が病院へかかることが出来ないだろうか、この思いが今回の質問の動機となっています。そこで、思い当たったのが無料低額診療事業です。無料低額診療事業とは社会福祉法第2条第3項第9号の規定に基づき、生活困窮者が経済的な理由によって、必要な医療を受ける機会を制限されることのないよう、無料、または低額な料金で診療を行う事業のことです。当該事業は第二種社会福祉事業として位置付けられており、固定資産税や不動産取得税の非課税など、税制上の優遇措置が講じられています。

本市における無料低額診療事業を行っている医療施設は、湘南病院、聖ヨゼフ病院、衣笠病院、神奈川みなみ医療生協衣笠診療所、同胞援護会衣笠診療所の3病院、2診療所となっています。本市の指導監査課への報告によれば、2014年度無料低額診療受診患者の延べ人数は9万9,677人で取扱い患者数の19.3%とのことです。これは1ヶ月にならすと8,306人ということになります。市長はこの無料低額診療事業をどのように認識されていますか、またこの事業を利用している患者数をどのように評価されますか、お考えをお聞かせください。先に述べた通り「お金がなくて病院に行けない」という方々は潜在的に相当数存在すると思います。私は市としてすぐにできることの一つは、無料低額診療事業を行っている医療施設のお知らせや紹介だと思います。広報よこすかや市のホームページへの掲載、市役所、行政センターにおけるポスター掲示、あるいは福祉事務所の窓口で職員が直接お知らせするなど、いろいろな周知方法はあると思います。市長は無料低額診療事業の本市からの周知についてどのようにお考えでしょうか。伺います。また、そもそも、本市の福祉事務所職員や社会福祉協議会、民生委員協議会等日常的に福祉業務に係る方々はこの事業をご存知でしょうか。周知と指導はどのように行われているのでしょうか。お聞かせください。日本国憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と謳われているように医療を受けることはすべての人に保障された権利です。ですから、私はお金のあるなしにかかわらず、必要な人に必要な医療が提供されなければならないと考えます。この点について市長のご認識を伺います。先に述べたように、本市では3病院2診療所がすでに無料低額診療事業を行っています。これら事業所は固定資産税などの優遇は受けられるものの診療報酬の削減で厳しい経営を迫られていることは想像に難くありません。それでも「目の前の患者を見捨てることはできない」という医療従事者の良心に支えられている側面が大きいのではないかと私は思います。2000年には全国で240施設だったものが2010年には415施設、2016年には787施設にまで急増しています。「医療にアクセスしづらい市民を放置してはならない」私は、本来公的病院がもっと積極的にこの問題を直視するべきと思います。本市には市立病院が2施設あります。福祉施策として一般会計から病院会計への繰出しも視野に入れ、政策研究してみてはいかがでしょうか。言うまでもなく、早い段階での医療へのアクセスは長いスパンで見て、医療費の削減へとつながりますし、市長の掲げる「生涯現役」施策とも関連します。ひとり一人の市民が生き生きとした人生を送ることを支える施策として本腰を入れて考える時だと思います。市長、いかがでしょうか、答弁を求めます。

次に障がい者の就労継続支援A型の交通費支給について伺います。この施策は今から5年前に私が一般質問で、井坂しんや議員が委員会でそれぞれ取り上げた経緯があります。当初担当部長は雇用契約を結んで就労するタイプのA型は「雇用主が交通費を出すというのが一般的であります。」と答弁されていました。しかし、その後、当該関係者の粘り強い働きかけもあり私たちが提案していたA型事業所に通う障がい者へも交通費の支給が行われることとなりました。少々遡ってのことになりますが、「障害者施設等通所者交通費扶助要綱」の見直しを行い、A型にも交通費を支給することとなった理由や経緯についてどのように認識されているのでしょうか。お聞かせください。

私のところに相談に来られた方のケースを具体的にお示ししたいと思います。ご本人には了解を得ています。彼は40代の知的障害をもつひとり暮らしの男性です。障害基礎年金2級なので、1ヶ月約6万5000円の収入です。そして先に述べた就労継続支援A型事業所に通い1ヶ月約7万円の給与を得ています。親御さんの残してくれた古い家に住んでいるため家賃はかかりませんが、5000円の地代を納めています。持病があり医療費に1ヶ月3万円ほどかかり、検査の必要な月にはもっとかかるといいます。彼にとって一番の悩みは交通費の支給が3か月に1度ということです。というのも、彼が通うA型事業所は川崎市の平間にあり、3か月分の交通費はざっと計算すると8万5000円余ということになります。ご本人は1か月ごとの給与と2か月ごとの年金と3か月ごとの交通費のインターバルを考え暮らしのやりくりをしています。交通費を1ヶ月ずつ支給するというのは、事務作業が煩雑となり、障害福祉課の負担が増えるとは思いますが、本来のあり方から言えば、交通費は給与とともに支給されるというのが一般的ではないでしょうか。この方のように、就労継続支援A型に通う方々は様々なケースがあると思いますが、総じて障害がありながらも自分の力で暮らしを立てようと努力されている方々だと思います。市はこのような方々をぜひ応援してほしいと思います。今年4月から障害者差別解消法が施行され、「合理的配慮」が行政にも求められるようになりました。私はこの観点を具体的に着実に進めるためにも就労継続支援A型をはじめあらゆる障がい者の施策について障がい者の立場に立って改善が必要だと思います。障害者施設等通所者交通費扶助要綱の見直しを求めたいと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。

次に就学援助制度における新入学児童生徒学用品費等の支給時期について伺います。現在、本市の就学援助制度を受けている児童生徒は2015年度の認定者数で6901人、割合は23%となり、4.5人に1人となっています。この制度の周知方法はすべての児童生徒にお手紙を渡しているということであり、その時期についても就学前のこどものいるご家庭には2月の新入学説明会時の段階で、また新たに中学1年生となる小学校6年生のこどものいるご家庭にも説明会の2月に行っているとのことです。文部科学省は、新入学児童生徒学用品費等について、小学生には20,470円、中学生には23,550円を就学援助費として支給するとしています。昨今はランドセルも3万から4万、中学校の制服は夏冬で6万、到底、就学援助制度の新入学児童生徒学用品費等では賄えるはずもなく、これには文部科学大臣自身が見直しが必要と答弁しています。金額についてはさておき、私が本日伺いたいのは、実際に就学援助を受けているご家庭にこの就学援助費が渡るのがいつなのかということです。これは自治体によってもさまざまなようですが、本市ではこの就学援助費はいつ該当の方々のお手元に渡るのでしょうか、教育長に伺います。また、このタイミングについての教育長の評価、改善する必要性について、あわせて伺います。

6人に1人がこどもの貧困と言われる現在において、貧困問題を抜きに横須賀のこどもも横須賀の教育も論じられないと私は思うのですが、教育長のご認識はいかがでしょうか。伺います。

以上で私の一問目を終わります。

入港抗議20161125 2

画像は11月25日にYデッキおこなわれた「原子力空母レーガンの定期修理・入港に抗議する行動」。左側にはねぎしかずこ議員。